症状・疾患について

Symptoms / Diseases

便秘について

便秘は排便がスムーズに行われない状態を指し、多くの方が経験する一般的な症状です。生活習慣が原因で起こることが多いですが、中には大腸がんなどの深刻な病気が隠れている場合もあります。慢性的な便秘が続く場合は早めに専門医へご相談いただくことをお勧めします。東川口けやき通り内科・呼吸器内科クリニックでは患者様一人ひとりに合わせた丁寧な診療を心がけています。

便秘の症状について

便秘は体調不良と捉えられがちで慢性的な症状があっても適切な治療を受けている方は少ないのが現状です。便秘は生活習慣だけでなく、大腸がんなどの深刻な疾患の症状として現れることがあります。また、慢性的な便秘が続くことで様々な大腸疾患や痔の発症・進行・再発リスクが高まります。疾患が関与していない場合でも便秘の症状はQOL(クオリティ・オブ・ライフ)を大きく低下させます。

このようなお悩みがある場合は、お気軽にご相談ください

  • 慢性的な便秘が続いている
  • 市販薬を飲んでも十分な効果を得られなくなってきた
  • 排便後も残便感があり、スッキリしない
  • 強くいきんでも少量しか排便できず、お腹の張りや不快感がある
  • ウサギの糞のように小さくて硬く、コロコロと丸い便が出る
  • 便が硬くて排便に時間がかかる
  • 便秘と下痢を繰り返す
  • 慢性的な便秘があり、切れ痔(裂肛)やいぼ痔(痔核)を繰り返す

便秘と痔の悪循環

便秘になると排便時に強く・長くいきむことが多くなり、肛門周囲の静脈がうっ血して腫れ、いぼ痔(痔核)を発症しやすくなります。また硬く太い便を無理に出そうとすることで肛門の皮膚が切れ、切れ痔(裂肛)を発症することもあります。便秘があると痔を再発しやすく、痔があることでスムーズな排便が難しくなり便秘が悪化しやすくなります。便秘と痔は悪循環に陥りやすい関係にあります。

特に切れ痔(裂肛)の場合、便秘で再発を繰り返すと傷が深くなり潰瘍化や瘢痕化、線維化を起こして肛門が狭窄し、さらに便が出しにくくなって便秘が悪化します。進行すると排便が困難になり手術が必要になることもあります。

逆に便秘を解消することは痔の悪化や再発防止に大きく役立ちます。硬く太い便による肛門の皮膚が切れるリスクがなくなり、過度にいきまなくてもスムーズに排便できるためいぼ痔(痔核)の悪化や再発も防げます。

便秘の診断と検査について

便秘の原因を特定するためには丁寧な問診と必要な検査が重要です。

診察・検査

問診では普段の排便状況や内容、便秘の症状の経過、食生活やライフスタイル、普段飲んでいる薬や基礎疾患などについて詳しく伺います。服用している薬の副作用として便秘が生じている可能性もあるため、お薬手帳など現在飲んでいる薬が全てわかるものをお持ちください。
腹部の触診や聴診を行い、便秘が病気の症状として生じている可能性がある場合や他の症状もある場合には血液検査、超音波検査(腹部エコー)、大腸カメラ検査などから必要な検査を行って原因を特定します。

診断・治療方針ご提案

便秘のタイプや状態について分かりやすくご説明し治療方法をご提案します。患者様と相談しながら治療方針を決定し、薬を処方する際にも処方内容について詳しくご説明いたします。気になることがありましたらお気軽にご質問ください。

便秘の治療法について

東川口けやき通り内科・呼吸器内科クリニックでは便秘の効果的な解消と再発予防のため治療を行っています。

生活習慣改善

便秘のタイプに合わせて、食物繊維をしっかりと摂り水分補給もこまめに行います。また、習慣的に軽い運動をすることで血行や代謝が改善され、筋肉がつくことでスムーズな便秘解消につながります。

薬物療法

患者様と相談し便秘のタイプやライフスタイルなどに合わせて、便をやわらかくする薬、便のボリュームを増やす薬、腸の機能を整える薬など、様々な作用を持つ薬から最適な処方を行います。新しい作用を持つ薬も登場しており、市販薬で効果が得られなかった場合にも改善が期待できます。漢方薬の併用も可能です。薬の効果には個人差があり、治療によって必要とされる処方も変わってきます。当院では再診時に患者様のお話を伺いながら調整し常に最適な処方となるよう心がけています。

便秘の予防について

日常的な便秘の主な原因は食物繊維不足、水分不足、運動不足、ダイエットなどです。また、便意を我慢してトイレを後回しにする習慣があると便意を感じにくくなり、慢性的な便秘につながることがよくあります。

消化管の機能をコントロールする自律神経のバランスが乱れることで蠕動運動が低下し、便秘になることもあります。さらに大腸がんやその前がん病変である大腸ポリープが便の通過を妨げて便秘を引き起こしている可能性もあります。

慢性的な便秘がある場合は、消化器内科を受診して原因を特定することが重要です。重大な疾患が疑われる場合には、大腸カメラ検査を行い、粘膜の状態を詳細に確認し、病変があれば組織を採取して確定診断につなげます。疾患が関与していない場合でも、消化器内科では便秘を解消し、再発防止につなげる専門的な治療を受けられます。便秘のタイプに合わせた食事などの生活習慣改善についても、効果的なアドバイスを行い、再発防止をサポートします。

よくある質問

便秘は市販薬で治せますか?

市販薬で一時的に症状が改善することもありますが、根本的な原因の解決には至らない場合があります。また、市販薬の長期的な使用は、腸の機能に影響を与える可能性もあります。慢性的な便秘が続く場合は、専門医にご相談いただくことをお勧めします。

便秘で受診する際に、何か持っていくものはありますか?

普段服用されているお薬がある場合は、お薬手帳など、現在飲んでいる薬が全てわかるものをお持ちください。問診の際に詳しく伺わせていただきます。

便秘は再発しやすいですか?

便秘は生活習慣が大きく関与しているため、治療によって改善しても生活習慣が元に戻ると再発する可能性があります。当院では、便秘のタイプに合わせた食事などの生活習慣改善についても、効果的なアドバイスを行い、再発防止をサポートします。

便秘薬を毎日飲むと効きづらくなりますか?

昔は「クセになる」と言われていましたが、現在は正しく使えば安全とされています。ただし、刺激性下剤の長期乱用は注意が必要です。大切なのは「薬に頼りきり」ではなく、生活習慣+薬のバランスです。