症状・疾患について

Symptoms / Diseases

咳(止まらない咳)について

咳は風邪による軽い症状から、肺炎や気管支炎による重い症状までさまざまな原因で発生します。空気の通り道(上気道・下気道)に異物や刺激がある際に、体を守るための防御反応として起こります。喉や気管支、肺の受容体が刺激を感じ取ると、脳の咳中枢へ信号が送られ、呼吸筋や横隔膜に指令が出されて咳として異物を体外へ排出しようとします。この一連の流れを「咳反射」と呼び、体の異常を知らせる警報器や炎症を鎮める消火器のような役割を担っています。

当院では内科専門医(呼吸器専門の医師)が適切な診察と治療を行っています。急な咳や数週間続く咳でお困りの方は東川口けやき通り内科・呼吸器内科クリニックへご相談ください。

咳の症状について

咳は風邪による軽い症状から、肺炎や気管支炎による重い症状までさまざまな原因で発生します。空気の通り道(上気道・下気道)に異物や刺激がある際に、体を守るための防御反応として起こります。喉や気管支、肺の受容体が刺激を感じ取ると脳の咳中枢へ信号が送られ、呼吸筋や横隔膜に指令が出されて咳として異物を体外へ排出しようとします。この一連の流れを「咳反射」と呼び、体の異常を知らせる警報器や炎症を鎮める消火器のような役割を担っています。

咳の原因について

咳の原因は大きく分けて上気道と下気道に分類されます。

上気道の原因

  • 咽頭炎・喉頭炎: 喉の細菌が原因で咳が出ます。
  • 後鼻漏: 鼻水が喉に流れ落ち、張り付くことで咳を引き起こします。
  • 声帯や喉頭部ポリープ: 異物が刺激となり咳が続きます。
  • 逆流性食道炎: 胃液の逆流により喉が刺激され、咳が発生します。

下気道の原因

  • 気管支炎・肺炎: 気管支や肺の細菌が原因で咳が出ます。
  • 気管支喘息・咳喘息: アレルギーなどの刺激により咳が出る病気です。
  • 肺気腫(COPD): タバコの煙により気管支や肺が傷ついたことが刺激になります。
  • 肺癌: 癌が気管支や肺を圧迫し、刺激となって咳が出ます。
  • 心不全: 気管支や肺がむくむことで咳が引き起こされます。
  • 間質性肺炎: さまざまな炎症により肺の間質が破壊され、咳が出ます。

これらの他にも多くの原因がありますが、患者様の症状から呼吸器内科医が詳しく診察し、原因を特定していきます。

咳の種類について

咳は持続時間によって分類されます。

  • 急性咳嗽: 3週間以内の咳で、咽頭炎、気管支炎、肺炎など感染によるものが主な原因です。
  • 遷延性咳嗽: 3週間以上8週未満続く咳です。
  • 慢性咳嗽: 8週間以上持続する咳で、咳喘息・気管支喘息、逆流性食道炎、肺癌など、感染症以外の可能性も考慮されます。マイコプラズマや百日咳などの特殊な感染症、あるいは結核などの可能性もあります。

また痰の有無も重要な判断材料です。

  • 湿性咳嗽: 痰を伴う咳で、後鼻漏、気管支炎、肺炎などが考えられます。
  • 乾性咳嗽: 痰を伴わない咳で、逆流性食道炎、喉頭や声帯ポリープ、間質性肺炎などが挙げられます。

咳の原因は一つとは限らず、複数の要因が絡み合っていることも多いため、問診や検査を通じて慎重に診断を進めます。

咳の診断と検査について

当院では患者様一人ひとりの声にしっかり耳を傾け、安心して治療に臨めるよう心がけています。問診と検査を通じて病態を特定し、それぞれの病気に応じた治療を行うことが、止まらない咳を治すための最も効果的な近道となります。

咳の治療法について

咳は体の異常を知らせる警報器のようなものです。市販薬や一般的な咳止めは、咳反射を抑える対症療法であり、根本的な原因を解決するものではありません。

急性咳嗽の場合

急な激しい咳の場合、その原因の多くは細菌感染によるものです。緊急時には応急処置として咳止めを使用することもありますが、肺炎などの鑑別のためにも、ぜひ医療機関を受診してください。

慢性咳嗽の場合

慢性的な咳止めを飲み続けている場合、根本的な原因が放置されている可能性があります。慢性咳嗽は、気管支喘息や咳喘息などのアレルギー疾患、逆流性食道炎など、感染症以外の様々な病気が考えられます。これらの病気は、原因に応じた適切な治療を行わないと改善しません。

また肺癌や結核、間質性肺炎など、命に関わる重篤な病気が隠れている可能性もあります。慢性咳嗽でお悩みの方は、特に呼吸器内科の受診を強くお勧めします。

原因が不明なまま推測で様々な薬を試すよりも、専門医による正確な診断と治療を受けることが大切です。

よくある質問

「咳がなかなか止まらない」のですが、何かの病気でしょうか?

長引く咳には様々な原因が考えられます。風邪の後遺症のこともあれば、喘息や逆流性食道炎、まれに肺の病気が隠れている場合もあります。一度、呼吸器内科での診察をお勧めします。

「ぜんそくが心配」なのですが、診てもらえますか?

はい、当院には呼吸器専門の医師が在籍しており、喘息の専門的な診療を行っています。「ぜんそくが心配」な方もお気軽にご相談ください。

咳で受診する際に、何か準備していくものはありますか?

現在服用しているお薬があればお薬手帳などをご持参ください。また、いつ頃から咳が出始めたか、痰の有無、熱やその他の症状があるかなどをメモしてきていただくと、診察がスムーズに進みます。

市販の咳止めを飲んでも効果がないのですが、どうすれば良いですか?

市販の咳止めは対症療法であり、根本的な原因を解決するものではありません。咳の原因が特定されないまま飲み続けると、病気が進行してしまう可能性もあります。長引く咳でお困りの場合は、早めに医療機関を受診し、適切な診断と治療を受けることをお勧めします。