診療案内
Medical information花粉症外来
当院では、春のスギ・ヒノキや秋のブタクサなどによる花粉症(季節性アレルギー性鼻炎)の診断・治療を行っています。
くしゃみ、鼻水、目のかゆみといった代表的な症状はもちろん、「花粉の時期になると咳が止まらない」「のどがイガイガする」といった呼吸器症状にお悩みの方も、お気軽にご相談ください。
呼吸器内科の専門医として、鼻や目の症状だけでなく、気管支や肺への影響も含めた総合的なアレルギー治療をご提案いたします。
花粉症(季節性アレルギー性鼻炎)とは
花粉症とは、植物の花粉が鼻や目などの粘膜に付着することで、体がアレルギー反応を起こす病気です。本来、体にとって無害であるはずの花粉を、免疫機能が「異物(敵)」と誤って判断し、それを体外へ排出しようとして過剰に反応することで、くしゃみや鼻水、涙などの症状が現れます。
日本における主な原因植物
日本では約60種類の植物が花粉症の原因として報告されています。
- スギ(2月~4月頃): 日本の花粉症の代表的な原因です。
- ヒノキ(3月~5月頃): スギ花粉症の方の多くがヒノキにも反応します。
- イネ科(5月~9月頃): カモガヤやハルガヤなど、初夏に症状が出ます。
- ブタクサ、ヨモギ(8月~10月頃): 秋の花粉症の主な原因です。
花粉症の症状と、合併しやすい関連疾患
花粉症は「くしゃみ・鼻水」だけでなく、様々な全身症状を引き起こします。
中には別の病気が隠れている場合や、合併症を起こしている場合もあります。当院では以下の症状・疾患についても専門的な診療を行っています。気になる症状があればクリックして詳細をご確認ください。
呼吸器・のどの症状(咳・息苦しさ)
花粉症の方の約3〜4割が喘息を合併していると言われています。鼻の症状だけでなく、気管支に影響が出ている可能性があります。
- 花粉の時期になると咳が続く
- 鼻水がのどに落ちる(後鼻漏)刺激や、アレルギー性の炎症で咳(止まらない咳)が出ることがあります。
- 「鼻水は治まったのに咳だけ残る」という場合、咳喘息の可能性があります。
- ゼーゼー・ヒューヒューする・息苦しい
- 気道が狭くなっている可能性があります。気管支喘息(ぜんそく)や小児喘息の悪化に注意が必要です。
- のどが痛い・イガイガする
- 口呼吸による乾燥や炎症により、咽頭痛を感じることがあります。
全身の不調(頭痛・だるさ・睡眠)
アレルギー反応や鼻づまりは、集中力の低下や睡眠の質に大きく影響します。
- 頭が重い・痛い
- 副鼻腔の炎症や、鼻づまりによる酸欠、目の疲れから頭痛が起こることがあります。
- 体がだるい・熱っぽい
- アレルギー反応により倦怠感・易疲労感を感じたり、微熱が出たりすることがあります。
- 夜眠れない・昼間眠い
- 鼻づまりで息苦しく、不眠になったり、中途覚醒が増えたりします。
- いびきや無呼吸が悪化し、睡眠時無呼吸症候群(SAS)のリスクを高めることもあります。
目・鼻の症状(典型的症状)
- くしゃみが止まらない
- 透明でサラサラした鼻水が出る
- 鼻づまりで息が苦しい
- 目がかゆい、充血する、涙が出る
よく似た症状の病気との見分け方
「風邪だと思っていたら花粉症だった」「花粉症だと思っていたら別の感染症だった」というケースは少なくありません。
- 風邪
- 鼻水が「黄色や緑色でネバネバ」している場合は風邪や副鼻腔炎の疑いがあります。
- インフルエンザ、COVID-19
- 花粉の飛散時期と流行期が重なるため、高熱や関節痛がある場合は鑑別診断が重要です。
呼吸器内科で花粉症治療を受けるメリット
「花粉症による咳(咳喘息など)」の適切な診断・治療が可能
花粉症は鼻や目だけでなく、気管支にも影響を与えることがあります。花粉が喉や気管支の粘膜を刺激することで、「咳喘息」や「気管支喘息」が悪化したり、誘発されたりすることがあります。
当院は呼吸器内科ですので、単なる花粉症としてだけでなく、咳の原因を詳しく調べ、吸入薬などを用いた専門的な治療を行うことが可能です。「鼻水は治まったけれど、咳だけが残る」という方は是非ご相談ください。
風邪か花粉症か判断が難しい場合の総合的な診断
「鼻水が出る」「熱っぽい」「咳が出る」といった症状は、花粉症でも風邪でも見られます。自己判断で市販薬を使用しても良くならない場合、診断が間違っている可能性があります。
内科・呼吸器内科の視点から、症状の原因がウイルス感染(風邪)なのか、アレルギー(花粉症)なのかを適切に診断し、最適な薬を処方します。
内科疾患と合わせた薬の飲み合わせ管理
高血圧や糖尿病などの生活習慣病で治療中の方や、他のお薬を服用中の方に対しても、飲み合わせを考慮した安全な処方を行います。
かかりつけ医として、全身の健康状態を見ながらアレルギー治療を進められる点がメリットです。
当院の診断・検査について
問診・身体診察
どのような症状が、いつ頃から、どのような状況で出るかをお伺いします。また、喉の赤みや胸の音(呼吸音)などを確認し、風邪や他の呼吸器疾患との鑑別を行います。
アレルギー検査(血液検査)について
原因となるアレルゲン(スギ、ヒノキ、ダニ、ハウスダストなど)を特定するために、必要に応じて血液検査を行います。
ご自身のアレルギーの原因を知ることは、花粉の回避や適切な対策を行うための第一歩となります。
ライフスタイルに合わせた花粉症治療
当院では、患者様の症状やライフスタイル、ご希望に合わせて多様な治療の選択肢をご用意しています。
1. 内服薬・点鼻薬・点眼薬による対症療法
アレルギー症状を抑える「抗ヒスタミン薬」や、鼻づまりに効果的な「抗ロイコトリエン薬」などを処方します。
- 眠くなりにくい薬: 仕事で運転をする方や、日中のパフォーマンスを落としたくない方に。
- 効果の強い薬: 症状が重く、しっかりと抑えたい方に。
- 漢方薬: 小青竜湯など、眠くなる成分が含まれていない薬をご希望の方に。
2. 根本的な体質改善を目指す「舌下免疫療法」
当院では、アレルギーの原因となる物質(アレルゲン)を少量ずつ体内に取り入れ、体を慣らしていくことで根本的な体質改善を目指す「舌下免疫療法」を行っています。
従来の薬が「症状を抑える」ものであるのに対し、舌下免疫療法は「症状が出にくい体質に変える」治療法です。
- シダキュア(スギ花粉症):スギ花粉症に対する治療薬です。スギ花粉が飛散していない時期(6月〜12月頃)から治療を開始する必要があります。
- ミティキュア(ダニアレルギー):通年性アレルギー性鼻炎の主な原因となる「ダニ」に対する治療薬です。こちらは時期を問わず開始可能です。
※治療は数年単位(3〜5年推奨)で継続する必要があります。ご希望の方は医師へご相談ください。
3. 初期療法(症状が出る前からの治療)
花粉が飛び始める約2週間前、または症状が少しでも出始めた直後から薬の服用を開始する「初期療法」も推奨しています。飛散ピーク時の症状軽減に効果的です。
早めに治療を始めることで、花粉飛散ピーク時の症状を軽く抑えたり、症状が出る期間を短くしたりする効果が期待できます。毎年花粉症でお悩みの方は、早めのご受診をおすすめします。
花粉症を悪化させないための予防・セルフケア
花粉を回避するための工夫
花粉症対策の基本は、原因となる花粉をできるだけ「体に入れない」「家に持ち込まない」ことです。
外出時にはマスクやメガネを着用し、粘膜への直接的な付着を防ぎましょう。衣服はウールなどの起毛素材を避け、花粉が付着しにくいツルツルした素材(綿やポリエステルなど)のコートを選ぶのも効果的です。
また、帰宅時には以下の手順を習慣づけることで、室内の花粉量を減らすことができます。
- 玄関を開ける前に:服や髪に付いた花粉をしっかり払い落とす。
- 帰宅したらすぐに:手洗い・うがいに加え、洗顔をして顔についた花粉を洗い流す。
免疫力を整える生活習慣
不規則な生活やストレスは自律神経のバランスを乱し、アレルギー症状を悪化させる要因となります。
薬による治療だけでなく、日頃から十分な睡眠をとり、疲れを溜めない規則正しい生活を心がけることが、辛い症状を和らげる近道です。
特に嗜好品については、症状が出ている期間だけでも以下の点にご注意ください。
- 過度な飲酒を控える:アルコールは血管を拡張させるため、鼻づまりや目の充血が悪化しやすくなります。
- 喫煙を控える:タバコの煙は鼻の粘膜を直接刺激し、過敏性を高めてしまいます。